IMAnext

THEME #18受賞作品2020DEC

DREAM

GRAND PRIXグランプリ

ステートメント

a Lair

これは私が子供の頃に住んでいた家である。そこには人生の最初の数年間で丁寧に集められた私の目と心が住んでいる。そこに帰ると、あの頃の冒険や決して解けなかったなぞなぞの世界に戻れる。未だに答えを探しているのだ。この世界に導いてくれたのは祖母。彼女は私を森に連れていき、きのこや石や根の名前を教えてくれた。長年を経て、家は祖母が集めたものでいっぱいになった。一度何かを持って帰ってくると、それは二度と彼女のそばを離れない。家は祖母と共に年老い、そこにある全てが自然の循環の一部になっているようだ。

受賞者プロフィール

Tomasz Kawecki

1993年生まれ、チェコのオパヴァにあるインスティテュート・オブ・クリエイティブ・フォトグラフィー(ITF)在学中。Naga galleryの共同創設者の1人である。人類学に興味があり、魔法的な行為が持つ作用を信じている。主に写真を制作しているが、パフォーマンス、インターメディアや彫刻にも関心を持っている。

審査員 選評

審査員:アレック・ソスより

トーマス・カウェキのシリーズ『a Liar』には、はっと息をのむような写真がある。裸と思われる年配の女性がベッドに横たわり、カタツムリの殻で両目を覆っている一枚。カタツムリの殻の渦巻は、催眠や幻覚のような感覚を呼び起こし、鑑賞者は擬人化した物や暗い森、池の火事などを見つめる夢見る一人となるのだ。
カウェキの写真が自身の幼少期を過ごした自宅で祖母を撮影されたものだという事実によって、このプロジェクトはより深みを増し、子供時代に感じる境界を超えた想像力と感覚的な発見のまざりあいを想起させる。彼の作品は祖母のお守りのようで、意識を広げるポータルとして機能しているように思える。

OTHER WINNERS他の受賞者

THEME #18 DREAM

COMPETITIONS
OPEN FOR ENTRIES
応募受付中のテーマ

その他受賞発表済みの
テーマはこちら
このサイトでは、閲覧履歴の分析を目的としてCookie(クッキー)を使用しています。弊社が Cookie をどのように使用するか、 詳しくはこちら でご確認ください。

同意する