THEME #14受賞作品2020AUG
Co-exist
GRAND PRIXグランプリ
ステートメント
Mother Motif
「Mother Motif」(2020) 母の娘への愛とは何でしょうか?その後の行儀や流麗な行動様式を伴う品の良さにつながるように注ぐいっさいの愛情行為のことでしょうか?子供の層と母の献身の層を通して、アイデンティティの外套がその後の人生を生きていくために身にまとう布のようでもある。最大限の努力を続けようと試みつつ、この無意識の母の支配を逃れようと、自分自身の踊りを踊ろうともがき、母の存在を乗り越えようとしています。
受賞者プロフィール
Panos Charalampidis and Mary Chairetaki
パノス・チャラランピディスとマリー・チェアレタキはギリシャのアーティストデュオで、クレタ島に居住しています。
マリーは文学修士号を取得しており、パノスは博士号を取得しています。2人は写真というメディアに内在する証拠を作り出す性質と、感情や人間の視点とを組み合わせる探究ツールとして作用する、写真芸術の可能性に魅せられています。
2人は長期プロジェクトに関わり、一つのテーマに深く関わることが多いです。
審査員 選評
審査員:キム・ジョンウン(写真雑誌『IANN』編集長)より
一般的に、母性は女性が自分の子に対して本能的に持つ愛情だと見なされている。メディアが繰り返し再生産するクリシェによって、母性というイメージはいつの間にか、女性の自己犠牲や愛の‘かたち’として受け入れられるようになった。しかし、実のところ私たちは「母」の本来の女性性を想像したり、観察することには無関心なのではないだろうか。「Mother Motif」が興味深いのは、母の女性性を母性として置き換え、布や花を用いて多彩に再現しているところにある。つまり、現代社会が要求する母性の化身としてではなく、母という名に覆い被せられた女性性を視覚化しているのだ。ここには、人間への治癒力と生命力が共存しているように思える。
関連リンク
HP:www.panos-mary.com
Facebook:@PanosMary
Instagram:@panos_mary
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