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THEME #47受賞作品2025AUG

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GRAND PRIXグランプリ

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Up-Cycled

フィルム写真とは、なんと浪費的行為なんだろう。
36枚撮りのフィルムを装填し、構え、シャッターを切る。
祈りは捧げられ、しかし聞き届けられるとは限らない。
暗室ではすべてが明らかになる。
失敗はつきものだ、特にアマチュアであればなおさらのこと。
では、こうして人生の中で撮りためた何十、何百、何千という“非写真”たちはどうなるのだろう?
それらは、クラウドのゴミ箱やネガフォルダ、古びたハードドライブの中で朽ちていく。
彼らの罪は、「役に立たないこと」。
その存在自体が、生産性という神聖な概念への反逆なのだ。
けれど、もしそれらに(新たな)命を与えられるとしたら?
もし、その「失敗」や「異形」という本質そのものが、
むしろそれらを“何かもっと別のもの”へと変える力を秘めているとしたら?
言葉は自然な居場所を見つけ、意識の流れに身を委ねながら、新たな形を得る。
アルベール・カミュは、意味のない世界の中で“固有の意味”を探すことは不条理だと教えた。
だからこそ、私たちは自らの意味を創り、見出さなければならないのだ。
Up-Cycledは、まさにその試みである。

受賞者プロフィール

Skander Manaa

1998年生まれのベルギーとチュニジアにルーツを持つ写真家。
イタリアを拠点にしながら世界各地を旅している。
『Finding Macondo』は、彼の情熱の結晶である。主にフィルムで撮影し、私たちがもう一度戻りたくなるような、胸を締めつけ、夢想へと誘う瞬間を追い求めている。彼は現実の中に潜む魔法を写し取り、自身の“現実を超えた村”を見つけ出そうとしている。

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