ステートメント

授 hands

繋がりは孤独の反映である。親密な関係において、私は手を繋がりのメタファーとして考えている。誰かに会う時、握手をする。そこで触れ合うことで初めて二人の間に繋がりが生まれるのだ。これまでの作品を振り返ると、手のジェスチャーや見え方が何気なく私にインスピレーションを与えていたと思う。よって、私が手の美しさから人間関係を理解していることを伝えるためにこのコレクションを制作した。

受賞者プロフィール

蔡鴻林

ニューヨークを拠点に活動する写真家。 スクール・オブ・ヴィジュアルアーツの写真・映像学科を卒業。蔡の作品はこれまで、上海、成都、ニューヨークで展示されてきた。また、ファッション写真を『Comopolitan China』『Marie Claire China』『Totem Magazine』『Vogue Italy』などの誌面で掲載している。

写真家でありながら、自分はどちらかというとヴィジュアル・ストーリーテラーであると考えている。写真は機器であり媒体。私が扱うことが好きな視覚言語でもある。そしてこの言語には美学的原理が備わっている。私の作品のさまざまな色が、私の視点の重要な要素でもあるようだ。私の写真の理解は時間が経つにつれて変化してきた。この変化は私の色の扱い方に関係しているようでもある。人生の中で経験したとてつもない文化の違いが私の独特なアイデンティティを形成し、成長を促した。

審査員 選評

審査員：リン・チーペンより

蔡の写真には、現実とシュールレアリズムを行き来する美術的概念のような、どこか夢を見ているような感覚があります。そして作家が作品内で難解なコンセプトとアイデアを盛り込もうとしていることがわかりました。この作品の静けさによって、「手」がよりイメージに侵入しているように感じます。

関連リンク

• HP：www.honglincai.com
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