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Vinok

2022年2月24日、ロシア軍の軍事侵攻により、ロシアとウクライナの戦争が始まった。写したのは反戦デモに参加していたウクライナ人の少女。デモ活動中、彼女が笑うことは一切なく、終始不安げな面持ちだった。過ぎゆく大人達にもまれながらも反戦を叫び続ける姿には、切なる願いと強い哀しみが表れていた。長く降り積もったイデオロギーの問題で、権力者は戦争を起こし、多くの人間が犠牲になる。幼く純粋な子供達が、このような形で傷つくことは非常に理不尽で恐ろしい。私達が生きている時代に戦争が起きてしまったという事実。彼女は私を通して、「目を背けるな」と社会に訴えているように感じた。

受賞者プロフィール

髙橋陽人

2000年 神奈川県出身 東京都在住
現代美術作家 写真家

審査員 選評

ロシアとウクライナの戦争に焦点をあわせた写真
日本にいながら今まさに起こっている世界情勢の危惧を子供の不安な表情1枚のみで
明確に伝えるドキュメンタリー写真

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