ステートメント

細胞

昔の人が季語を使って俳句を読んだように私は光と色を通して自分を表現するようになった。色には心理的効果や視覚効果などの効果に加え色の持つイメージがベースにある。さらに人それぞれの育った環境や思い出、今では押しのアイドルの色によっても感じるものが変わる時代だ。それでも私が表したいものは私と言う人間だ。若い頃は見た目や言動などでアピールをする事もあった。30代になった今はそう言う事はしなくなったし、したくもなくなった。そのぶん写真を撮ることが増えていった。はけ口とまでは言わないがそれに近いものを感じているし自分でも知らない自分が写し出されているとも思う。こうして見ていただける機会に感謝します。

受賞者プロフィール

大鐘愛子

1989年日本生まれ。東京綜合写真専門学校卒業。その後、都内スタジオに就職。退職後より本格的に作家活動を開始し現在に至る。

審査員 選評

審査員：ヴィヴィアン・サッセンより

この写真家は色を巧みに使い、色そのものに意味を持たせています。色に対する大きな愛情を感じます。私は彼女の静物写真、特に最も抽象的な写真にとても惹かれます。非常に素晴らしい作品だと思います。彼女のイメージが少し風変わりなものになる瞬間が好きです。一種の繊細なユーモアを感じるときがあります。思わず泳ぎたくなるような、食べたくなるような色使いです...

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