ステートメント

夜分/荒涼

夜分/荒涼親しい間柄にある人物や見慣れた風景とのあいだには、いつも微かに触れがたさや距離が潜んでいる。決して触れ合うことのできない隔たりを前にしたとき、私は手の届く対象との境界にわざわざカメラという障害物を持ち込む。目の前に確かに在りながらも、到底知ることのできないもの、決して手に入れることのできないもの。それらに迫ろうとするとき、そこに写真が生まれる。坂井優斗

受賞者プロフィール

坂井優斗

2002年新潟県生まれ。
刻一刻と移り変わる雪景色から想起される多層的な記憶のレイヤーを定着させた『Yabun/Kōryō』、撮影という刹那的な運命との対峙を引き受けるデビュー作『Hello,
Goodbye』など8冊の出版物がある。
同年代の写真家と共に「flash exhibition」をゲリラ開催し、既存の形式にとらわれない自由な着想から今日における写真の多様な可能性を探求し続けている。

審査員 選評

自分が、写真と他者と、どうありたいかを、強く持ち、語りかけてくるような写真です。

関連リンク

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