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THEME #03受賞作品2019AUG

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GRAND PRIXグランプリ

ステートメント

千景

毎朝仕事へ送り出してくれる妻と娘を、玄関越しに撮影した作品になります。
このシリーズは、645で毎朝1枚撮影し、1本分の16枚をコンタクトの様に並べています。
娘の成長記録としての意味合いが強いですが、私や妻の状況も写し出されています。
また、このありふれた光景の束は、私を含めた鑑賞者の記憶を呼び起こす鍵としての側面も持っています。

受賞者プロフィール

小阪 吾郎

1983年東京都新宿区生まれ
「spend a lifetime」をテーマに、身近な人、事、物を対象に制作。

主な展示
「Popup Photo Exhibition in REFUGEE MARKET」@hotel97hotel NewYork/NY,2019
「Popup Photo Exhibition」@下北沢falsecracktokyo/東京,2019
「Cayo Imaeda x Goro Kosaka Photo Exhibition」@SQUASH大名/福岡,2016
「Cayo Imaeda x Goro Kosaka Photo Exhibition」@波の上ミュージック/沖縄,2016
「Popup Photo Exhibition in REFUGEE MARKET」@下北沢Stardustラウンジ/東京,2013
「ニッチ」@新宿M2 Gallery/東京,2013
「うすい記憶」@新宿Place M/東京,2011

審査員 選評

審査員:レスリー・マーティンより

「現在」という概念は瞬間的なものであり、絶えず移り変わっていく。写真が撮られる瞬間、それはもう過去の記録に過ぎない。小阪吾郎によるシリーズ「千景」。これは、彼の幼い娘にちなんで名付けられたもので、彼の家族を続けて記録し、時間の持つ瞬間的な性質に絶えず向き合った作品だ。それぞれのフレームの内側には、小阪が毎朝仕事に出かける際に撮影した彼の妻と娘の様子が記録されている。これらの写真にはどこを見ても特筆すべきものはない。だが、一つひとつの瞬間は、あるものは可愛らしく、あるものは叙情的で、あるものは語られることのない日々の家庭生活の緊張感に満ちており、こういった瞬間の積み重ねが、表面上は非常にありふれた光景に根ざしていることで、いっそう心に響くものになっている。日常的なルーティンとして写真を撮るという行為が、黙想の手段になっているのだ。その想いとは、「今この瞬間を生きなさい」という金言を文字通り具現化したものだ。

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THEME #03 NOW

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