THEME #40受賞作品2022DEC
Sound and Voice
GRAND PRIXグランプリ
ステートメント
重なる響き
故郷で暮らしていた時間より、東京、北海道など故郷を離れて暮らしている時間の方が長くなった。
寝室にひとりで居る時、実家の近所の空き地、草や砂地、昆虫、樹木、そういったものに純粋に意識は向かった。
誰へというのでもないけど、感謝をした。
そして混乱にも似た疲れはどこかへ消えていった。
コラージュに使った写真は自分で撮影、プリントしたものを切って張り合わせたもの。
写真は、今住んでいる場所と、故郷やその近くが組み合わさっている。
組み合わせて上手くいくのは、記憶を頼りにした場合だった。
そこには、寝室で想った景色の様なものが関係している。
受賞者プロフィール
成田慎
1978年 秋田県秋田市生まれ
北海道札幌市在住
個展
2022 Patterns Gallery INUKAI
2021 野分 札幌市資料館
2018 ENERGY Gallery INUKAI
Photographs (image) Gallery 門馬 ANNEX
グループ展
2019 KG+ Kyotographie Satellite Event HOTEL ANTEROOM KYOTO
2016 空なる水は待ち侘びて 大丸藤井CENTRAL
審査員 選評
過去と現在、故郷と他の地、重なる響きの中で葛藤しながら写真の旅を続けている印象を受けました。故郷の街の細部を感じ思わず感謝し、ふと雑念から解放された時、ご自身の中で実は何も変わらない自分に気付かれたのではないでしょうか。デザインではなく、記憶を頼りに再び組み直した断片にどのような心情が組み込まれているのか、わからないまま思うように、思う存分作ってみるのが良いと思います。
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