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THEME #28受賞作品2021OCT

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GRAND PRIXグランプリ

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第二次世界大戦中、スイスは"Réduit"と呼ばれる軍事政策を1940年から44年にかけて行った。当時、グイザン将軍は、スイス国内の神話において重要な場所であるRütliにおいて、兵隊に対して軍事政策を伝えるために、1940年7月25日に"Rütlirapport"を発表した。"Réduit"によって大量に作られた陣地壕とトーチカは、アルプスの山に溶け込むようなカモフラージュによって隠されたのだった。私は"Réduit"によって作られた風景は、過去をとどめているだけでなく、現在も続くすべての人々に影響を与えている、永世中立国という政治的立場を表出した姿であると思う。

受賞者プロフィール

宮田 恵理子

1993年生まれ。東京芸術大学美術学部先端芸術表現学科卒業後、 Zurich University of the ArtsにおいてMaster Fine Artを修了。第46回江副記念リクルート財団奨学金生。チューリッヒに留学中、デリーの Shiv Nadar UniversityとCity University of Hong Kongにおいて行われた研修に参加。

審査員 選評

グランプリを受賞したエリコ・ミヤタのプロジェクトは、スイスで第二次世界大戦中に建てられた要塞にまつわるストーリーを通して、もう一つの歴史という概念をほぼ完璧に描いています。ヨーロッパでは、スイスは中立国として争いとは無縁のように認識されています。しかしミヤタは、スイスの景色に影響を及ぼした争いの痕跡が未だに顕著に現れている場所のいくつかを見つけ、非常に精細に美しく記録しています。技術的にも卓越していて、入念なリサーチとアーカイブ資料に基づいているため、最もこの賞に相応しい作品です。

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