ステートメント

取り返しのつかない未来が訪れる

Covid19以降、移動の概念は変わった。人間の身体的な移動ではなく、情報の移動こそが経済活動の源泉となっている。人の移動を前提としない経済環境に置き換わっていく中、南アルプスに穴をあけ、リニアの交通インフラを作る動きが進行している。日本有数の貴重な原生環境が破壊されようとしているのである。リニアの工事が進行する南アルプスの麓には、大鹿村という美しい村がある。この村には、山麓の自然景観を愛し、約３０年も前に家族とともに移住をしてきた人々がいる。彼らの歴史とともに守られてきた美しい景観と生物多様性は、今まさに、取り返しのつかない状況へ変わろうとしている。

受賞者プロフィール

岩元 洋介

鎌倉市生まれ
ホンマタカシ・ワークショップで学び、作品作りを継続

審査員 選評

山中の大鹿村を写す素晴らしい風景写真。岩元洋介は村の自然美と、この地域への長期に渡る人工的介入の影響を捉えています。

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