ステートメント

Contra Costa

夜、私が住む北カリフォルニアのコントラコスタの通りを歩いていると、住宅所有者や園芸業者によって、都市の境界線に合わせて形を変えられた植物に出会う。秩序と整然さを作り出そうとする試みの向こう側には、押し付けられた境界を乗り越え、成長し続けようとする逞しさがある。

受賞者プロフィール

Drew Waters

カリフォルニア州バークレーとノースカロライナ州アッシュビルを拠点に活動する写真家、ライター。ラ・トローブ大学で映画と文化研究の学士号（優等）、ハートフォード・アート・スクールで写真の修士号を取得。彼の作品は、建築環境、郊外のエコロジー、都市生活の商品化された空間を探求している。彼の写真は米国内外のギャラリーで展示されている。2021年、自費出版写真集『Shelf Life』でスウェーデン・ブックアート賞（Svensk Bokkonst）を受賞。2022年、ハートフォード・アート・スクールのHannes Wanderer Photo Book Prizeを受賞。

審査員 選評

植物とそれが持つパワーが容赦ないということ、人間の構造物や境界線に入り込み、取り囲む様子を描写した応募はたくさんありました。その中で、ドリュー・ウォーターズの作品にとても惹かれました。思い浮かぶイメージは完璧で、植物の生命がいかに私たちの生活に絡んでくるか、垣根、フェンス、建物、ネットがいかに植物に絡まったり、形作られたり、あるいは飲み込まれたりするかを示しており、とてもよく観察されたものでした。夜間に撮影されたこれらの写真は、まるで植物が成長する瞬間を捉えているかと思われます。賑やかで複雑なイメージもあれば、控えめで繊細なイメージもあり、急速的な、またスローモーションのような時間の感覚を感じられました。光沢のある葉、木目、プラスチックの防水シート、車輪のついたバーベキュー、植物に乗っ取られた植物など、すべてが細部まで静止画として収められています。爽快な作品であり、ある種ハイテンポにも関わらず、無理には見えなく、実によく観察され、構成されています。ズレている構図でさえ、的確に感じます。もしこの作品が美術館の壁に飾られていたら、間違いなく立ち止まって見ると思います。おめでとうございます。私はあなたの作品を知りませんが、この作品を見ることができて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

関連リンク

• Instagram：@drewwpix