THEME #46受賞作品2023AUG

PLANT LIFE

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DETAIL

ステートメント

roots – 佳作

一つのものを
角度を変えて撮ってみる
場所を変えて撮ってみる
光を変えて撮ってみる
日を変えて撮ってみる
同じなようで違うような
違うようで同じなような
違ってみえるのはこちらの都合で
本当は何も変わってないのかな。

受賞者プロフィール

片山延立及

神奈川県生まれ
2017年　浅井佳代子氏師事
2021年　フリーランスフォトグラファーとして活動

審査員選評

この作品は、私に大きな喜びを与えてくれ、写真というものがいかに優れているかを示してくれました。認識、視点、光などさまざまな要素を、そして同じことは二度起きないということを思い出させてくれます。

ここでは、一本の観葉植物を大量に撮影していますが、画像は1つのものとして提示されています。全部で48枚、すべて正方形のカラーで制作され、イメージ全体が横6、縦8のグリッドとして構成されています。

画像は、ひとつの観葉植物をさまざまな視点、角度、光の位置、ピントの位置から広範囲に撮影したもので、視覚的な共通点は、植物の茎がすべて画像の中で垂直に伸び、織りなしているように見えるという点のみにあります。これもまた非常にシンプルで、うまく機能していて、落ち着いているようにも騒がしいようにも受け取れます。

個人の認識に対するリマインダーでもあり、私たちは皆違ったものを見ているだけでなく、自分自身の心の持ち様さえも認識の一端を担っているということを思い出させてくれます。観客が上映を終えて映画館を出るとき、同じ映画を見たにもかかわらず、他の観客とは違う映画を見たときのように。とてもポジティブな意味でこれを言うのですが、写真を基本に戻してくれてありがとう。