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THEME #22受賞作品2021APR

PLEASURE

GRAND PRIXグランプリ

ステートメント

Catching up

幸せは追われる事を好まない。観察を必要とする。
幸せは見つけられる事を好まない。いずれ追いつくだろう。
一瞬しか続かない幸せもある。だから、箱の中の光沢紙に永遠に焼き付けるほどいい方法はないだろう。
この作品は2021年、ロックダウン終了直後に制作した。やっと取り戻した小さい幸せを凍結させたのだ。
「Entropia」という大きな作品の一部であり、Nikon F4のフィルムカメラを使って撮影した。

受賞者プロフィール

Cynthia Ortu

1988年フランス生まれ。島と船を行き来しながら、水と自然に囲まれたマダガスカルで育った。デザインを学ぶために島を出てパリに移る。その後、最初に手にしたカメラと共に一人で世界を巡った。
この寂しさは一つの視線を引き寄せる。混沌によって奪われた、匿名で官能的なジェスチャーや時間に向ける視線を。
普段から除け者として認識されてきた彼女は、質感、光や色を絵描きのように捉える事を好む。そこにはひとつまみの皮肉が交えられ、私たちの動きを隔離し、私たちの感覚を自分の解釈の中に誘い込む。

審査員 選評

新型コロナウイルスのロックダウン解除後、普通の生活への復帰はスムーズでなければいけませんでした。また私たちは以前の習慣を徐々に、焦らずに取り戻す必要がありました。その第一歩が、作家が話す「nano pleasure」(小さな喜び)を通じて行われ、その様子は驚きですが説得力のある方法で作中に現れています。ありふれた瞬間を捉え、ディプティックという手法を使いこなすこの作品。シリーズ「Entropia」に潜在するナラティヴもとても興味深く、現在の状況ととても近しい感覚が表現されていると思います。

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THEME #22 PLEASURE

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